令和5年度 NTT東日本札幌病院 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1,495 237 222 398 690 722 1,115 1,705 1,053 267
当院においては、幅広い年齢層の患者さんが入院されていますが、とりわけ、60歳以上が約5割を占めるなど、重症となりやすい高齢者の入院が多くなっています。また、当院は、地域周産期母子医療センターの認定を受けており、10歳未満の小児の患者も多くなっています。更に、女性生殖器系の疾患にも対応しているため、30歳代、40歳代では、女性の割合が高くなっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
リウマチ膠原病内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070560xx99x00x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 40 12.73 14.23 2.50% 44.85
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2 なし - - 18.65 - -
070470xx99x0xx 関節リウマチ 手術なし 手術・処置等2 なし - - 15.40 - -
070560xx97xxxx 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術あり - - 34.37 - -
0400801499x001 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし A-DROP スコア1 - - 13.88 - -
リウマチ膠原病内科では、重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患が最も多くなっています。自己免疫性疾患とは、免疫システムが正常に機能しなくなり、体が自分の組織を攻撃してしまう病気で、全身性エリテマトーデスや多発性筋炎・皮膚筋炎、血管炎などの疾患を診療しています。関節リウマチは関節エコーなどの検査も取り入れ、早期診断、早期治療を行うとともに生物製剤を含めた治療を提供できる体制を整えております。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2 なし 188 5.24 5.86 0.00% 2.68
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 149 4.81 5.96 0.00% 1.11
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 144 5.49 6.37 0.00% 3.11
140010x199x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 1あり 126 3.61 10.34 0.79% 0.00
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 99 3.78 6.07 0.00% 0.00
小児科では、インフルエンザ、ウイルス性肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎、喘息が多くなっております。また、当院は地域周産期母子医療センターの認定を受けており、妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(新生児の黄疸等)が多くなっています。上記いずれの疾患についても、平均在院日数が全国平均と比較して、短くなっています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 121 6.36 5.64 0.00% 56.35
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 85 6.19 6.87 1.18% 61.12
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1 なし 80 10.31 9.88 0.00% 57.20
090010xx99x40x 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 57 2.30 3.51 0.00% 53.67
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 57 8.30 9.89 1.75% 70.51
外科では、乳房の悪性腫瘍(乳癌)に対する乳腺悪性腫瘍手術が最も多くなっており、化学療法も行っています。次に、胆嚢炎等 胆嚢摘出術にが多く、急性胆嚢炎に対して積極的に早期腹腔鏡下胆嚢摘出術を行っております。肺の悪性腫瘍(肺癌)については、患者数は喫煙者の高齢化とともに増えています。当院では「胸腔鏡を用いた低侵襲手術の追求」を基本方針とし、ほぼ全例に胸腔鏡手術を行っており、半数以上を内視鏡手術用支援機器(ダ・ヴィンチ)により手術を実施しております。また、直腸癌、結腸癌及び縦隔腫瘍についても内視鏡手術用支援機器(ダ・ヴィンチ)による手術を実施しております。
当院は、北海道がん診療連携指定病院に指定されており、日本に多いがん(肺・胃・肝・大腸・乳)を中心に、様々ながん・悪性腫瘍に対して各科と連携して、手術療法、放射線療法、化学療法などを効果的に組み合わせてがん治療を行っています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 120 24.88 25.50 74.17% 83.08
160620xx01xxxx 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 腱縫合術等 62 21.53 13.04 4.84% 39.39
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 なし 33 3.97 4.76 0.00% 63.48
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 29 12.52 19.34 86.21% 81.76
160850xx01xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他等 28 23.39 18.32 32.14% 59.79
整形外科では、股関節大腿近位骨折に対する、人工骨頭挿入術や観血的手術が最も多く、膝関節症(変形性を含む。) 人工関節置換術等も合わせて、比較的健康的な高齢化により増えている症例となっています。また、肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。)が多く、スポーツなどによる靱帯や半月板の損傷に対する関節鏡を用いた手術を専門的に行っております。前腕の骨折については、骨折部が不安定な場合や骨折が関節面に達する場合、また、長期間のギプス等による固定が困難な場合、手術による治療を選択します。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 14 3.36 7.57 0.00% 67.36
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 12 4.33 2.61 0.00% 75.33
050161xx97x1xx 大動脈解離 その他の手術あり 手術・処置等2 1あり 12 28.08 28.09 16.67% 56.42
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 5.21 - -
050080xx0101xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり - - 21.52 - -
心臓血管外科では、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)に対する冠動脈バイパス術(ポンプ、オフポンプ)を実施しています。緊急症例にも24時間体制で対応しています。非破裂性腹部大動脈瘤、腸骨動脈瘤に対する、ステントグラフト内挿術や大動脈瘤切除術(人工血管置換術)も実施しております。弁膜症に対する手術は、大動脈弁病変及び僧帽弁病変に対しては自分の弁を温存する弁形成術や人工弁置換術が行われます。また、静脈・リンパ管疾患(下肢静脈瘤)に対する静脈血管内 レーザー焼灼術(静脈瘤レーザー治療)も実施しています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 183 5.93 5.93 0.00% 44.35
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 82 6.23 6.00 0.00% 41.61
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2 なし 63 1.71 2.96 0.00% 36.08
120100xx01xxxx 子宮内膜症 子宮全摘術等 53 7.47 7.03 0.00% 42.98
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 52 10.35 9.23 0.00% 46.87
産婦人科では、子宮の良性腫瘍に対する手術が最も多く、身体に負担が少ない腹腔鏡による手術を行っています。なお、2022年度からは内視鏡手術用支援機器(ダ・ヴィンチ)による手術も行っております。また、次に多い卵巣の良性腫瘍についても、身体に負担の少ない腹腔鏡による手術を行っています。子宮頸・体部の悪性腫瘍に対する子宮頸部焼灼術は、外来でNBIコルポスコープ(膣拡大鏡)を用いて診断し、日帰りにてレーザー治療(蒸散・円錐切除)を行っています。
当院は、北海道の地域周産期母子医療センターの認定を受けており、妊娠合併症に対する治療にも対応しています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 208 1.88 2.54 0.00% 75.30
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり 両眼 20 3.80 4.46 0.00% 72.55
020110xx99xxxx 白内障、水晶体の疾患 手術なし - - 2.46 - -
020220xx97xxx0 緑内障 その他の手術あり 片眼 - - 4.82 - -
020320xx97xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 手術あり - - 3.17 - -
眼科では、白内障に対する手術が最も多くなっています。濁った⽔晶体を取り出し眼内レンズに⼊れ替える⼿術であり、1泊2日または日帰りで行っています。緑内障に対する手術については、緑内障の原因として考えられる眼圧の上昇(眼の中の房⽔の出⼝である線維柱帯が⽬詰まりを起こし房⽔の排出が悪くなることによる)を線維柱帯を切開することで眼圧下降を得る手術です。また、糖尿病網膜症、網膜前膜、硝子体出血等に対し出張医により硝子体手術を行っています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1 あり 45 2.00 2.03 0.00% 50.00
030240xx97xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 その他の手術あり 14 9.64 8.37 0.00% 26.50
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 14 7.00 5.51 7.14% 41.86
110280xx97x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 12 9.42 13.90 0.00% 42.08
030428xxxxxxxx 突発性難聴 11 9.64 8.55 0.00% 64.36
耳鼻咽喉科では、睡眠時無呼吸が多く、睡眠ポリソムノグラフィー(睡眠中の呼吸状態、無呼吸の回数、無呼吸の時間、いびき、血中酸素飽和度、脳波等の測定)を行い、治療方針を決定しています。次に急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎が多く、軽症の方は薬物療法のみで治癒しますが、扁桃周囲膿瘍においては切開排膿術を必要とすることがあります。また、IgA腎症、急性扁桃炎に対する手術も行っております。突発性難聴は必要に応じて入院の上、ステロイド、麻酔科での星状神経節ブロックを含めた治療を行っています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 77 3.04 2.44 0.00% 69.12
11022xxx01xxxx 男性生殖器疾患 精索捻転手術等 65 3.03 3.69 0.00% 29.29
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 40 11.33 11.19 2.50% 67.88
110070xx02xxxx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術+術中血管等描出撮影加算 39 8.54 6.78 0.00% 72.15
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2 なし 38 8.39 6.85 0.00% 74.79
泌尿器科では、前立腺の悪性腫瘍については、確定診断のために前立腺組織の一部を採取して顕微鏡で調べる前立腺生検が必要で、最も症例数が多くなっています。また、早期の前立腺限局癌に対しては内視鏡支援手術ロボット(ダ・ヴィンチ)による根治的前立腺摘除術あるいは放射線療法、局所進行癌に対しては内分泌療法併用放射線療法、進行癌に対しては内分泌療法や抗癌剤治療を行います。膀胱腫瘍(膀胱癌)に対する膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)は浸潤度の低い表在性の膀胱がんの場合にこの術式でがんを取りきることが可能です。なお、膀胱腫瘍(膀胱癌)に対する全摘術は内視鏡支援手術ロボット(ダ・ヴィンチ)を用い実施しております。他にも腎の悪性腫瘍に対し内視鏡支援手術ロボット(ダ・ヴィンチ)を用いた手術を実施しています。当院は男性不妊・性機能更年期外来を開設してしており、男性不妊症に対する顕微鏡下精巣内精子採取術(MD-TESE)、顕微鏡下精索静脈瘤手術を積極的に行っています。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2 なし 67 16.88 18.65 4.48% 73.63
040040xx99200x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 2あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 47 3.47 2.98 0.00% 75.32
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 37 9.46 8.33 2.70% 68.92
0400801499x002 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし A-DROP スコア2 28 14.71 15.44 10.71% 85.96
040040xx9905xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 5あり 19 23.11 18.83 0.00% 72.05
呼吸器内科では、間質性肺炎(肺胞の壁や周辺に炎症が起こった状態)が最も多くなっております。こちらは高齢化に伴い増加する症例です。肺の悪性腫瘍(肺がん)は、気管支内視鏡等を用いた迅速で的確な診断に努めています。呼吸器外科、放射線科と連携し、手術や放射線治療、化学療法を行っています。肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎については、抗生物質の進歩により外来での治療が多くなっています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx9910x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 80 3.09 3.05 1.25% 71.19
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 51 21.59 17.38 19.61% 84.43
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 なし 45 3.27 4.26 0.00% 69.49
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1 なし、1,3あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 28 11.18 9.77 10.71% 85.36
050130xx9902xx 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり 25 27.52 23.74 24.00% 84.40
循環器内科では、狭心症、慢性虚血性心疾患に対する心臓カテーテル検査(腕や大腿の動脈から心臓の血管まで細いカテーテルを挿入し、造影剤を注入して狭窄や閉塞箇所を確認する検査)が最も多くなっています。次に心不全が多く、急性心不全治療、慢性心不全に対する治療に取り組んでいます。狭心症、慢性虚血性心疾患については、心臓カテーテル治療(狭くなった血管部分をカテーテルで拡げる風船療法や金属の網でできた管を広げた血管に留置してくる方法などの治療)を行っています。不整脈の治療には、専門的な心電図診断を行い、薬物療法やペースメーカ治療を行っています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 52 6.81 11.49 13.46% 55.17
110260xx99x0xx ネフローゼ症候群 手術なし 手術・処置等2 なし 28 21.00 19.94 7.14% 69.21
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり 27 12.63 13.81 3.70% 70.81
110280xx02x1xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2 1あり 25 25.60 34.07 12.00% 69.08
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 23 12.00 7.57 8.70% 68.87
腎臓内科では、慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全が最も多くなっています。腎生検の適応を判断し、必要に応じて組織診断を行い的確な診断、治療に努めています。また、血液透析導入、合併症をかかえた維持血液透析患者の管理のほか、腹膜透析の導入・維持管理も行っています。また、ネフローゼ症候群に対しての診療も行っており、原因疾患によって治療法を選択していきます。
麻酔科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080240xx97xxxx 多汗症 手術あり 11 3.36 3.09 0.00% 32.00
010111xxxxx0xx 帯状疱疹関連痛 - - 12.35 - -
010120xx99xxxx 三叉神経痛 - - 6.07 - -
06007xxx9900xx 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし 処置1なし 処置2なし - - 11.07 - -
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2 なし - - 15.66 - -
麻酔科(ペインクリニック)では、多汗症(顔面・頭部・手掌・液窩)及び赤面症に対して、薬物療法、手術療法などを施行しています。帯状疱疹関連痛、三叉神経痛に対して神経ブロック、薬物療法を併用して治療しています。また、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、脊椎症など脊椎疾患に対する治療を積極的に行っております。「神経ブロック」とは「目的とする神経の近く、または神経自体に薬液を注入する」処置のことをいいます。局所麻酔薬を併用し「痛みの少ない治療」に努めています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 128 2.70 2.61 0.00% 67.41
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 88 9.43 8.75 6.82% 74.33
060060xx9710xx 胆嚢、肝外胆管の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 35 9.69 12.10 8.57% 82.17
060360xx01x0xx 慢性膵炎(膵嚢胞を含む。)、自己免疫性膵炎、膵石症 膵体尾部腫瘍切除術 膵尾部切除術の場合等 手術・処置等2 なし 29 8.24 6.20 0.00% 65.31
06007xxx97x0xx 膵臓、脾臓の腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 28 9.96 11.65 3.57% 78.57
消化器内科では、小腸大腸の良性疾患(大腸腺種や大腸ポリープ)の症例に対する内視鏡的治療(ポリペクトミーなど)や早期の悪性腫瘍に対する、ESD(早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術)を実施しています。胆管(肝内外)結石、胆管炎に対する内視鏡的治療(乳頭括約筋(乳頭を緩めたり、閉めたりする筋肉)を切開など)や胃の悪性腫瘍(胃がん)に対する内視鏡的治療(胃カメラを用いて粘膜下層剥離術など)も行っており、低侵襲で身体の負担が少ない内視鏡治療を積極的に実施しています。
糖尿病内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 1あり 50 10.98 13.99 4.00% 65.34
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 12 11.25 13.15 8.33% 46.75
100250xx99x20x 下垂体機能低下症 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 10 6.50 4.35 0.00% 39.50
100180xx990x0x 副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし - - 6.46 - -
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 なし - - 10.66 - -
糖尿病内分泌内科では、2型糖尿病のインスリン製剤による治療が多くなっています。次に多い糖尿病性ケトアシドーシスは糖尿病の急性合併症の一つで、インスリンの補充・点滴を行います。また、副腎皮質機能亢進症のうち、原発性アルドステロン症の検査・治療が多くなっています。“原発性アルドステロン症”とは副腎からアルドステロンというホルモンが過剰に作られる病気で、高血圧症の5%~10%を占めます。甲状腺疾患の診断、内科治療のほか、バセドウ病に対するアイソトープ治療(放射性ヨード内用療法)も行っています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 40 - 13 19 - - 1 8
大腸癌 39 22 36 36 15 - 1 8
乳癌 126 109 20 - - 46 1 8,7
肺癌 71 12 42 78 - 77 1 8
肝癌 11 12 - - - - 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
初発の5大癌(罹患率の高い上記5つの癌)のUICC病期分類並びに再発の実患者数を示しています。StageⅠが進行度が低く、StageⅡ・StageⅢとなるにつれて進行度が高くStageⅣが最も進行した病期を表しています。
UICCの病期分類とは、T=原発層の大きさと進展度、N=所属リンパ節転移の程度、M=遠隔転移の有無の3つのカテゴリーによって各部位のがんをⅠ期からⅣ期のステージに分けて分類するものです。
胃癌についてはⅠ期の患者さんが多く、消化器内科では内視鏡手術、外科では腹腔鏡手術を中心に、心身の負担が少ない低侵襲の治療を実施しています。
大腸癌については、Ⅰ期が多く、手術や化学療法など患者さんの状態に合わせた幅広い治療を実施しています。
乳癌については、Ⅰ期が多く、乳腺外科による手術を中心に実施しています。 
肺癌については、Ⅳ期が最も多く、呼吸器内科を中心に化学療法治療を行っています。
肝癌については、Ⅱ期が多く、消化器内科を中心に主に、動脈化学塞栓術や薬物療法を行っています。
なお、当院は、北海道がん診療連携指定病院(手術や放射線療法、化学療法を効果的に組み合わせた集学的治療を提供する、各学会の診療ガイドラインに準ずる標準的治療を提供する等、必要な条件を満たす病院)に指定されています。また、直腸癌、結腸癌、肺癌、前立腺癌、腎癌に対して、内視鏡支援手術ロボット(ダ・ヴィンチ)による手術も実施しています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 14 13.14 78.57
重症 - - -
超重症
不明
成人の市中肺炎(病院外で日常生活をしていた人に発症する肺の急性炎症)の重症度と患者数、平均在院日数、平均年齢を示しています。重症度が上がるほど在院日数が伸び、また、高齢者ほど重症度が高くなる傾向にあります。
当院における成人市中肺炎の患者さんについては、中等度の肺炎が最も多くなっています。
軽症の場合は、抗生物質の進歩により、外来で治療が可能となる場合も多くなっています。
当院では、呼吸器内科を中心に、成人市中肺炎の治療を行っています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内
その他
当院では、脳神経外科の開設はしていません。入院中などに発症された場合は、連携医療機関へ転院いただくなど、適切な対処を行っています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度のもの) 15 0.00 12.47 0.00% 0.00
K9132 新生児仮死蘇生術(仮死第2度のもの) - - - - -
K7151 腸閉塞症手術(腸重積症整復術)(非観血的なもの) - - - - -
K300 鼓膜切開術 - - - - -
K6261 リンパ節摘出術(長径3センチメートル未満) - - - - -
小児科では、新生児にみられる呼吸循環不全などに対する新生児仮死蘇生術が多くなっています。新生児の仮死には救命のため、ならびに神経障害を最小限にとどめるために速やかに蘇生措置を施す必要があります。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 121 1.02 4.33 0.00% 56.35
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 106 3.16 4.64 0.94% 62.15
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 50 1.02 7.20 0.00% 57.44
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 49 0.96 2.33 0.00% 68.04
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術(内視鏡手術用支援機器を用いて行った場合) 等 33 4.52 13.61 12.12% 74.61
外科では、乳癌に対する乳腺悪性腫瘍手術が多く、特に腫瘍を含む乳腺組織を扇形または円状に部分切除し乳房を温存する手術が最も多くなっています。次に胆嚢炎などに対する腹腔鏡下胆嚢摘出術が多くなっており、腹腔鏡下(お腹の中に腹腔鏡という細長いカメラを入れ、お腹の中の様子をテレビモニターで見ながら細長い鉗子という器具を使って行う手術)で侵襲性が低く、傷口が小さく痛みも少ないなど患者さんの身体への負担が少ない手術を早期に行う事により、治療期間の短縮にも努めています。また、肺癌に対する胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術についても実施しており、当科は「胸腔鏡を用いた低侵襲手術の追求」を基本方針とし、ほぼ全例に胸腔鏡手術を行っており、半数以上を内視鏡手術用支援機器(ダ・ヴィンチ)により手術を実施しております。他にも直腸癌、結腸癌及び縦隔腫瘍について内視鏡手術用支援機器(ダ・ヴィンチ)による手術を実施しております。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨、上腕、大腿) 98 3.47 18.92 66.33% 79.41
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術(前腕、下腿) 61 1.00 3.10 0.00% 53.80
K0821 人工関節置換術(肩、股、膝) 52 2.79 22.44 26.92% 71.87
K0462 骨折観血的手術(前腕、下腿、手舟状骨) 48 2.48 10.46 18.75% 63.83
K0811 人工骨頭挿入術(股) 45 4.24 17.60 75.56% 84.11
整形外科では、高齢者の大腿骨骨折に対する手術が最も多くなっています。次に骨内異物(挿入物を含む)除去術が多くなっております。骨折観血手術で内副子(プレート等)固定を行ったのち、骨癒合が完成してから、内副子の抜去を行う手術です。また、膝関節症に対する人工関節置換術を行っております。この手術は金属などでできた人工膝関節で入れ替えることで痛みが軽減され、歩行能力がかなり改善されます。膝の十字靭帯に対する関節鏡下靱帯断裂形成手術も実施しており、関節鏡下の手術により患者さんへの負担が軽く、術後入院期間も短くできます。当科では、膝の治療を専門的に行っています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 26 0.96 1.62 0.00% 73.19
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 12 1.83 5.42 0.00% 65.17
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純なもの) 11 1.55 2.09 0.00% 69.18
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺を使用しないもの)(2吻合以上のもの) - - - - -
K560-22ニ オープンステントグラフト内挿術(上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術)(その他のもの) - - - - -
心臓血管外科では、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)に対する冠動脈バイパス術を行っております。現在では人工心肺装置を用いないで心臓拍動下に手術を行うオフポンプ術及び、人工心肺装置を用いるオンポンプを症例により決定し施行しています。弁膜症に対しては機能が低下した心臓弁を切除し、新たに人工の心臓弁を取り付ける人工弁置換術や自分の弁を温存する弁形成術も行っています。また、静脈・リンパ管疾患(下肢静脈瘤)に対する静脈血管内レーザー焼灼術(静脈瘤レーザー治療)等も行っております。静脈瘤レーザー治療とは、静脈内に細いレーザーファイバーやカテーテルを入れて、血管内の壁を熱で焼き、閉塞させる手術です。この治療は所定の研修を受けた医師でなければ手術はできません。また、当院では他に胸部、腹部大動脈に対するステントグラフト内挿術や人工血管置換術も行っています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 等 163 1.68 4.72 0.00% 47.35
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの) 98 1.32 3.82 0.00% 39.48
K877 子宮全摘術 66 1.82 7.71 0.00% 52.64
K872-31 子宮内膜ポリープ切除術(電解質溶液利用のもの) 48 0.85 1.00 0.00% 40.19
K8731 子宮鏡下子宮筋腫摘出術(電解質溶液利用のもの) 47 0.43 1.00 0.00% 43.55
産婦人科では、子宮筋腫などに対する腹腔鏡下腟式子宮全摘術が多く、腹腔鏡下手術で(お腹の中に腹腔鏡という細長いカメラを入れ、お腹の中の様子をテレビモニターで見ながら細長い鉗子という器具を使って行う手術)侵襲性が低く、傷口が小さく痛みも少ないなど患者さんの身体への負担が少ない手術を実施しています。なお、2022年度からは内視鏡手術用支援機器(ダ・ヴィンチ)による手術も行っております。次に子宮附属器腫瘍に対する手術も腹腔鏡を中心に行っています。また、女性性器のポリープに対する子宮内膜ポリープ切除術では、子宮鏡の先端にある電気メスを操作し切開・切除する手術を実施しています。
当院は、北海道の地域周産期母子医療センターの認定を受けており、帝王切開術も多く行っています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 227 0.16 0.89 0.00% 75.08
K2682ロ 緑内障手術(流出路再建術)(その他のもの) - - - - -
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含むもの) - - - - -
K224 翼状片手術(弁の移植を要するもの) - - - - -
K2171 眼瞼内反症手術(縫合法) - - - - -
眼科では、白内障に対する手術が最も多くなっています。濁った⽔晶体を取り出し眼内レンズに⼊れ替える⼿術であり、1泊2日または日帰りで行っています。緑内障に対する手術については、緑内障の原因として考えられる眼圧の上昇(眼の中の房⽔の出⼝である線維柱帯が⽬詰まりを起こし房⽔の排出が悪くなることによる)を線維柱帯を切開することで眼圧下降を得る手術です。また、糖尿病網膜症、網膜前膜、硝子体出血等に対し出張医により硝子体手術を行っています。顕微鏡下での細かい操作を要し、眼科領域では高度なレベルの手術となります。手術はほとんどが全身麻酔下で約1時間程度、入院期間は術後の経過にもよりますが1週間程度となっています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 34 1.00 7.53 0.00% 28.82
K4641 副甲状腺(上皮小体)腺腫過形成手術(副甲状腺(上皮小体)摘出術) - - - - -
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術 - - - - -
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) - - - - -
K4571 耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術) - - - - -
耳鼻咽喉科では、IgA腎症、慢性扁桃炎や扁桃肥大に対する、口蓋扁桃手術が最も多くなっています。口蓋扁桃手術は口腔内から、口蓋扁桃を剥離して摘出する手術です。次に原発性副甲状腺機能亢進症、副甲状腺腺腫に対する副甲状腺手術が多くなっております。また、中耳炎に対する鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術も多く、この手術は中耳にたまった液を、鼓膜切開により排液し、貯留予防のために換気チューブを鼓膜に挿入するものです。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 102 1.17 6.06 0.00% 73.37
K834-3 顕微鏡下精索静脈瘤手術 61 1.02 1.02 0.00% 27.95
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 39 1.10 9.33 2.56% 68.05
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 34 1.00 2.35 2.94% 70.18
K841-6 経尿道的前立腺吊上術(経尿道的水蒸気治療を行った場合) 等 29 1.10 4.76 0.00% 78.59
泌尿器科では、膀胱癌に対する膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)が多く、手術用内視鏡を用いた膀胱腫瘍を切除する手術を行っています。なお、膀胱癌に対する全摘術は傷が小さく出血量も少ない内視鏡支援手術ロボット(ダ・ヴィンチ)を使用した手術を実施しています。当院は男性不妊・性機能更年期外来を開設してしており、男性不妊症に対する顕微鏡下精巣内精子採取術(MD-TESE)、顕微鏡下精索静脈瘤手術を積極的に行っています。前立腺悪性腫瘍については、内視鏡支援手術ロボット(ダ・ヴィンチ)を使用した手術を実施しています。また、腎の悪性腫瘍についても内視鏡支援手術ロボット(ダ・ヴィンチ)を使用した手術を実施しています。尿路結石症に対してはホルミウムレーザーを用いたレーザ治療や、尿管狭窄に対する経尿道的尿管ステント留置術も行っています。
呼吸器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 13 15.38 8.69 0.00% 65.92
K509-3 気管支内視鏡的放射線治療用マーカー留置術 11 1.00 2.27 0.00% 79.45
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) - - - - -
K386 気管切開術 - - - - -
呼吸器内科では、抗がん剤を静脈へ持続的に注入させるためのカテーテルを設置する手術を多く実施しております。また、気管支内視鏡的放射線治療用マーカー留置術も多くなっております。肺癌に対する放射線治療を行う前に腫瘍近くにマーキングをする手術となります。これにより安全に放射線治療を実施することが可能となります。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) 37 3.84 1.86 0.00% 69.19
K597-2 ペースメーカー交換術 18 1.50 7.06 5.56% 86.94
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他のもの) 12 1.17 0.92 0.00% 74.67
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極の場合) 10 3.00 8.60 10.00% 83.00
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症に対するもの) - - - - -
循環器内科では、虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞など)に対する経皮的冠動脈ステント留置術が多くなっています。経皮的冠動脈ステント留置とは、腕や足の血管から管を通し、金属の網でできた管を血管に留置してくる治療です。緊急に行う場合や、検査から日数を空けて行う場合など患者さんの病状により実施のタイミングが異なります。不整脈に対するペースメーカー交換術、移植術(経静脈電極)も多くなっています。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純なもの) 55 6.69 12.29 9.09% 68.75
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 - - - - -
K6147 血管移植術、バイパス移植術(その他の動脈) - - - - -
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺を使用しないもの)(2吻合以上のもの) - - - - -
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回) - - - - -
腎臓内科では、慢性腎臓病に対する内シャント設置術が多くなっています。シャントとは血液透析を行う上で必要なもので、腕の動脈をその近くにある静脈につなぎ合わせることで、静脈に血液をたくさんを流すことができるようになり、容易に針を穿刺して、体外循環(血液透析)をしやすくするための手術です。次に多いのは連続携行式腹膜灌流用カテーテルの留置術で、腹膜透析液を腹腔内に注入したり、排液したりするのに必要なカテーテルをおなかに埋め込む手術です。
麻酔科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K196-2 胸腔鏡下交感神経節切除術(両側) 11 1.00 1.36 0.00% 32.00
K1901 脊髄刺激装置植込術(脊髄刺激電極を留置した場合) - - - - -
K188-2 硬膜外腔癒着剥離術 - - - - -
麻酔科(ペインクリニック)では、頭部・顔面多汗、手掌多汗のような局所多汗症に対し胸腔鏡下交感神経遮断術を多数行っています。胸腔鏡下交感神経遮断術は発汗の指令を伝達する交感神経を内視鏡を用いて遮断するものです。この治療法は現在のところ局所性多汗症の最終的な治療法と言えます。また、当科では、脊椎手術後に残存する痛み、複合性局所疼痛症候群など難治性の痛みに対する脊髄刺激療法の治療経験も豊富です。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 124 0.79 1.60 0.81% 68.90
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 124 4.36 7.56 11.29% 77.32
K708-3 内視鏡的膵管ステント留置術 45 3.93 4.76 0.00% 70.02
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 39 3.92 5.54 0.00% 69.38
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル以上) 32 0.53 1.78 0.00% 68.09
消化器内科では、大腸腫瘍(大腸ポリープや早期の大腸癌など)に対する内視鏡的手術が多くなっています。大腸ポリープは前がん病変(いわゆるがんの芽)とされており、早期に切除することが望ましいものです。大腸ポリープをとるには、スネア(金属の輪)を病変にかけてそのままちぎりとる方法と、さらに電気を流して焼き切る方法があります。大きいポリープや血をさらさらにするお薬を飲まれている場合は入院での切除を行いますが、その他のポリープは外来でも切除が可能です。次に内視鏡的胆道ステント留置術(胆管や膵臓の病気の治療のため、胆管の狭窄部にステントという金属製、または樹脂製の管を留置し、胆汁の通過を改善させる方法)についても多く実施しています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 10 0.13%
異なる 12 0.15%
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 30 0.38%
異なる - -
・「入院の契機」のところで「同一」とありますのは、入院時にすでにその病態が起こっていたために入院となったことを示しており、「異なる」とあるのは、入院後に新たに発症したことを示しています。
・播種性血管内凝固症候群とは、感染などの様々な原因により、全身の血管内で、止血機能が失われることで臓器において出血がしやすくなる重症な病態です。
・敗血症(1歳以上)とは、肺炎などの感染を起こしている場所から、血液中に細菌が入り込み、全身感染を引き起こす重症な病態です。
・その他の真菌感染とは、真菌(カンジタ、アスペルギルス等)による感染で、免疫機能が低下している場合に起こりやすい重症な病態です。
・手術・処置等の合併症とは、手術や処置の医療行為に伴い生じる、術後出血や創部の感染等のことです。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
1,275 1,260 98.82%
肺血栓塞栓症は、主に下肢の深部静脈にできた血栓が血流によって運ばれ、肺動脈に閉塞を起こしてしまう重篤な病態です。手術後の安静臥位がそのリスクになると考えられており、弾性ストッキングの着用、間歇的空気圧迫装置の利用、抗凝固薬等の薬物的予防等、適切な対策を行うことで周術期の肺血栓塞栓症の発生率を下げることにつながります。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
1,554 1,025 65.96%
広域抗菌薬を使用する際、投与開始時の血液培養検査は、感染症の原因特定のための必要な検査です。また、血液培養は1セットのみの場合の偽陽性による過剰治療を防ぐため、2セット以上行うことが推奨されています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
374 336 89.84%
近年、新たな抗菌薬耐性菌が出現し、難治症例が増加しています。不適切な抗菌薬の使用は、耐性菌の発生や蔓延の原因になることから、抗菌薬投与前の適切な検体採取と培養検査が必要となります。


更新履歴
2024年9月24日