Chemotherapy center化学療法センター

当院の化学療法センターについて

 かつて化学療法は入院で行うのが一般的でしたが、近年では副作用対策の進歩により、外来で通院しながら治療を受けることが可能となっています。
外来での化学療法は、患者さんが仕事や家庭生活を続けながら治療を受けられるという大きなメリットがあり、生活の質(QOL)を保ちながら治療に取り組むことができます。
 当院の外来化学療法センターは、通院で化学療法や生物学的製剤治療を受ける患者さんのための専用治療室です。現在は12床が稼働しており、快適で安心して治療を受けていただけるよう、環境面にもさまざまな配慮を行っています。
 治療は、医師をはじめ、がん薬物療法認定薬剤師、がん化学療法看護認定看護師を中心とした多職種チームが担当しています。看護師を含む専門スタッフが、それぞれの立場から患者さんの不安や苦痛をできる限り軽減できるよう、丁寧なサポートを行っています。患者さんが安心して治療に臨めるよう、医療チームが一丸となって支援する体制が整っています。

化学療法センターで行っている治療

 当院の外来化学療法センターでは、消化器内科、乳腺外科、婦人科、呼吸器内科、泌尿器科などの診療科において、抗がん剤や分子標的薬を用いた治療を行っています。
これらの治療は、がんの種類や進行度に応じて、患者さん一人ひとりに合わせた薬剤を選定し、専門的な管理のもとで実施されています。
 また、がん以外の疾患に対しても、ネフローゼ症候群に対する化学療法や、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、乾癬などに対する生物学的製剤の点滴治療を行っています。さらに、近年注目されている免疫チェックポイント阻害剤による治療も、外来で対応可能な体制を整えています。
 初回の治療は、副作用や体調の変化を慎重に観察するために入院で行い、安全性を確認したうえで、2回目以降は外来での治療へ移行します。治療時間が長くなる場合や、副作用の管理が必要なケース、体調に不安がある方、通院が困難な方については、引き続き入院での治療を行うこともあります。

がん化学療法/生物学的薬剤 件数

2024年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 合計
消化器内科 86 79 91 89 80 78 75 76 63 72 87 79 955
外科 51 43 50 51 62 55 85 76 64 58 55 58 708
婦人科 24 29 20 19 27 23 22 21 15 19 10 16 245
呼吸器内科 36 38 31 43 53 41 41 33 31 34 27 28 436
泌尿器 11 11 8 7 10 9 12 12 13 11 16 9 129
リウマチ内科 25 27 24 27 26 25 26 25 24 27 24 23 303
腎臓内科 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 2
皮膚科 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
小児生物製剤 2 3 4 1 2 1 1 1 1 1 1 1 18

外来化学療法

2024年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 合計
がん薬物療法 200 194 192 203 224 198 230 206 185 187 189 182 2,390
生物学的製剤 35

35

36 35 37 34 32 38 26 35 31 32 406
合計 235 229 228 238 261 232 262 244 211 222 220 214 2,796

免疫チェックポイント阻害剤治療件数

2024年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 合計
呼吸器内科 18 19 19 24 16 10 23 23 16 18 17 15 218
泌尿器科 8 8 6 5 5 2 4 5 6 9 11 6 75
消化器内科 10 9 6 4 5 3 7 6 5 8 11 6 80
婦人科 2 2 5 3 4 3 5 4 3 6 5 5 47
合計 37 38 36 36 30 18 39 38 30 41 44 32 420

設備

化学療法センターでは電動ベッド8床、電動リクライニングチェア4床の計12床で治療を受けていただいています。全床にテレビを備えており、化学療法センター内では無料のWi-Fiが利用できます。

待合室には、抗がん剤の副作用で生じる脱毛に対して、参考にしていただけるよう帽子やウィッグの展示を行っています。また、化学療法に関する情報誌・書籍、パンフレットも取り揃えています。

化学療法センターの西側には大きな窓があり、特に天気の良い日はとても穏やかな雰囲気です。本を読んで過ごされる方、テレビを見て過ごされるなどリラックスして過ごされている方や、うとうと眠くなり休んで過ごされる患者さんもいらっしゃいます。

設備2

設備2

治療当日の流れ

  • 01
    来室
    患者さんは直接化学療法センターまでお越しください 再来受付機や診療科での受付は不要です

  • 02
    採血
    採血を行います
    採尿や他の検査がある場合はご案内します

  • 03
    問診
    体調を問診票に記載していただき、体温・血圧測定や体調の確認をします
    担当看護師が副作用について伺い、自宅での生活についてアドバイスします

  • 04
    診察
    医師が問診の内容と体調を確認します
    採血結果と体調をみて、治療可能か判断します

  • 05
    治療
    治療可能と判断されたら点滴治療を開始します
    処方された薬の内容について確認し、薬剤師が説明することもあります

  • 06
    帰宅
    治療終了後は会計をして帰宅となります
    処方が出ている場合は院外薬局でお受け取りいただきます

化学療法センターの利用にあたって

  • 化学療法センターの利用は予約制となっています。
  • 化学療法で使用する薬によっては運転をして来院することができません。
  • テレビの視聴や音楽を聴く場合にはイヤホンをご持参ください。本をご持参いただくことも可能です
  • 治療中でも化学療法センター内での飲食が可能です。
    においで気分が悪くなる患者さんもおりますので、においが強い食べ物や香水はご遠慮ください。
  • 携帯電話はマナーモードにするか電源をお切りください。ご利用できる場所は、「1Fエントランスホール」のみです。
  • ご家族の付き添いは可能ですが、ご友人や小さなお子様の入室はご遠慮ください。
  • 感染症が疑われる場合はご利用いただけません。
    風邪症状や疑わしい症状(発熱、下痢、嘔吐など)がありましたら来院前に化学療法センターにご連絡いただくか、化学療法センターの入口で看護師にお伝えください。
  • ご自宅に帰ってからでも体調が悪くて辛い場合や、不安なことがある場合には遠慮なくご連絡下さい。ご連絡の際はお手元に診察カードを用意して患者番号をお伝えいただくとスムーズです。

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