当センターでは、内分泌疾患に対する総合的な診療を行っています。内分泌系とは、ホルモンの分泌や調節を担う臓器や組織のことで、全身のさまざまな機能に関わっています。
代表的な内分泌器官には、頭部の下垂体、首の甲状腺、背中の副腎があり、さらに脂肪組織や骨組織もホルモンを分泌し、体内のバランスを保つ重要な役割を果たしています。
当センターでは、下垂体疾患、甲状腺疾患、副腎疾患、骨代謝疾患などを専門的に診療しており、ホルモン異常によって引き起こされる多様な症状に対応しています。内分泌疾患は、体のだるさやむくみといった非特異的な症状として現れることも多く、糖尿病や高血圧、骨粗鬆症などの一般的な疾患に紛れて見逃されることもあります。
また、超音波検査やCT検査などの画像診断を通じて、偶然発見される甲状腺腫瘍や副腎腫瘍が、内分泌疾患の診断につながることもあります。さらに、がんの免疫療法に伴って発症する「免疫関連有害事象(irAE)」としての内分泌疾患にも対応しており、他科と連携しながら診療を行っています。
小児期や青年期に悪性腫瘍の治療を受けた方が、数十年後に晩期内分泌障害を発症することもあり、当センターではChildhood Cancer Survivor(小児がん経験者)に対する内分泌検査・診療も行っています。
当院では、日本内分泌学会認定 内分泌代謝科専門医が在籍しているため、専門的で質の高い検査・治療が可能です。
外来名 |
診療日 |
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内分泌外来 |
月・水・木曜日/午後(要予約) |
下垂体は、体内のホルモン分泌を調整する「司令塔」のような役割を持つ重要な器官です。当センターでは、下垂体腫瘍や下垂体機能低下症などの診断と内科的治療を行っており、札幌市内および北海道内の脳神経外科と連携しながら診療を進めています。
甲状腺疾患は内分泌疾患の中でも最も多く、バセドウ病や橋本病の診断・治療、甲状腺腫瘍の診断などを行っています。外科的治療が必要な場合は、当院耳鼻科と連携して対応しています。
副腎は、血圧・血糖・免疫などを調整するホルモンを分泌する器官です。近年注目されている「治る高血圧」とされる原発性アルドステロン症や、CT検査で偶然発見される副腎腫瘍の診断を行っています。外科治療は当院泌尿器科が担当し、主に低侵襲の腹腔鏡下手術を実施しています。
骨はカルシウムやリンなどのミネラルを貯蔵する役割を持ち、不足すると骨折を起こしやすくなります。当センターでは、骨粗鬆症の診断・治療に加え、副甲状腺疾患や骨軟化症などの骨代謝異常症にも幅広く対応しています。
肥満症とは、肥満により合併症がある、またはそのリスクが高く、医学的に減量が必要とされる病態です。当センターでは、内科的な減量治療を中心に診療を行っています。
性腺に関する疾患については、当センターでは内科的な初期対応を行い、専門的な治療が必要な場合には、当院の泌尿器科や産婦人科へ紹介しています。専門科での診療により、より早期の治癒が期待できます。お身体に関するお悩みがある場合は、遠慮なくご相談ください。
氏名 | 永井 聡 ( ながい そう ) |
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役職 | 部長、内分泌疾患センター長 |
専門分野 | 内科一般、糖尿病、内分泌・代謝 |
資格 |
日本内科学会 総合内科専門医 日本臨床コーチング研究会認定コーチ |
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